本日もようこそ、Uです。
今回は、北野唯我さんが著した『転職の思考法』から学んだことについて、お話をしたいと思います。
結論から言えば、私にとって一番、響いた点は「転職ではポジショニングが重要」ということですね。
雇われ人の給与はどうやって決まるのか
モノやサービスを提供している営利企業は、すべからく利益を追求し、儲けたお金の一部を社員に労働の対価である給与として支払っています。
それはどんな業界でも、どの職種でも共通する事項です。
では、企業に雇用されているビジネスパーソンの給与はどう決まるのでしょうか。
この点について、著者が示した式が以下です。
・給料の期待値=人的資産×技術資産×業界の生産性(一人当たり)
出典:転職の思考法
つまり、人的資産、技術資産、そして業界の生産性の3つの掛け算で決まるとしています。
人的資産は、ひらたく言うと、「人脈」です。
技術資産は、「専門性」や「経験」です。
私はいつも転職というと、この人的資産や技術資産のことを考えていたと思います。
若いころは特に、技術資産こそが転職に必要なものだと思っていたフシがあります。
経験を積むにしたがって、人的資産も重要な要素だとも思うようになってきました。
ただ、この本の中にはこういう一文があります。
“いくら技術資産や人的資産が高くても、そもそもの産業を間違ったら、マーケットバリューは絶対に高くならない。”
出典:転職の思考法
そうです、給与の期待値は掛け算です。
そもそもの産業選びを間違えたら、どんなに人的資産や技術資産が高くても、マーケットバリューは伸びないんです。
一番重要なものは「業界の生産性」
マーケットバリューを決める最大の要素は、「業界の生産性」です。
これを決めるのは個人の力量ではなく、社会的なニーズ、時代の流れ。
例えば同じ「経理」という技術資産を持つ職種についても、伸びている業界と廃れていく業界では全く給与も世間からの評価も異なるでしょう。
私たちにとっての救いは、ポジショニングは思考法で解決できる、つまり考え方次第で誰でもできるということです。
逆にこの発想がなければ、永遠に間違った転職をしてしまう可能性があるということです。
高い給料や地位を捨てて、ベンチャー企業を選ぶ人がいます。
こうした人は「仕事の魅力」で転職するのだと思っていましたが、実はこのポジショニングのことも知っているのかもしれません。
今は少し下げても、この業界は絶対に伸びる。
そう考えれば給料が下がる転職も、不安が和らぎますね。
給与だけがすべてではないが
もちろん、給与だけがすべてではありません。
自分が社会に貢献できる、自分が成長できるという点なども、重要でしょう。
ただ、同じ仕事をしているのに、給与に格差ができるという事実は、きちんと頭の中に入れておくべきです。
誰だって、どうせなら高い給与の方がいいでしょう。
まだまだある『転職の思考法』の鋭い指摘
この本には他にも秀逸な指摘が多々出てきます。
・自分の市場価値を測るための9の質問
・パートナーが転職に反対を示したときに必要な三つの要素
・「To do(コト)」に重きをおく人間と「Being(状態)」に重きをおく人間、などなど
キャリア戦略を考えている方にはオススメの本です。
私はこの本を読む前から、「業界によって給料は違う」という事実は知っていましたし、キツイ仕事なのに給料が安い業界もあること」も知っていました。
ただ、この本を読むまでは、なんとなく知っていたという「知識」レベルでした。
そしてこの本を読んで、私の中で「信念/ビリーフ」に変わりました。
いい本は、人の価値観を変えてくれます。
^U^
ひとことポイント
・転職するならポジショニング(=業界の生産性)を考えてしよう
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