少し前の日経に、働き方に関する個人の意識についての記事が載っていました。
記事を要約すれば、以下のような感じでしょうか。
前回のエントリーでも書きましたが、私もこの半年の間に、自分を取り巻く環境が大きく変わりました。
そして同時に、「自分が何をしたいのか」、「自分の生まれてきた目的は何なのか」を改めて考えるようになりました。
そう、ちょうどマイ・ミッションのようなことを考えていたときに、奇しくもこの記事を見たので、世の中の流れも、そういう方向に向かっているのだなぁと感じた次第です。
ということで今回は、マイ・ミッションについての考え方を書き記しておきたいと思います。
人生の節目を考えると、「使命」の重要さを感じる
人生の3つの大きな節目=「子供の成人」、「定年」、「人生の終わり」
私たちは普段、忙しく仕事をしているときに、なかなか自分の使命だとか人生の目標を考えたりはしません。
こういうことを考えるのは、たいてい、①大きな人生の転機が訪れたときや、②ふと立ち止まって考える時間ができてしまったときなどです。
「新型コロナウイルス」は多くの人に①と②を同時にもたらしたのではないでしょうか。
こうした転機にけっこうな割合で私の頭によぎるのが、「人生の節目」についてです。
ここでいう人生の節目とは、若いころであれば結婚や出産もありますが、私のようなアラフォー以上の人にとっては、①子供の成人、②定年、③人生の終わり、かなと思っています。
子供の成人
子供の成人、あるいは大学の卒業(=就職)は、親にとっては大きな節目です。
子供が大きくなるにつれ、家計に対する養育費の負荷は高くなっていきますが、この節目により、一応、それが解決します。
すると、人生に関するお金の問題について、ある程度自由度が出てくるわけです。
といっても大抵の人にとっては、子供が成人した時点で老後がすぐそこに近づいているため、安心はできませんが、お金をかける方向性が変わるという意味でも、人生の節目と言えそうです。
定年
定年も大きな人生の節目です。
特に会社漬けの人生を送った人にとっては、かなり大きな転機となります。
自分の生活がガラッと変わることに戸惑ったり、放心状態になったり、新しい生活へのコンバージョンがなかなかうまくいかずにイライラしたり不安になったりする人も出やすいときです。
今まで月曜から毎日会社に行くのがおっくうだと思っていた人ですら、急に仕事がなくなったら、心にぽっかりと穴が空いたりします。
定年をうまく迎えられるかどうかは、その後の人生を大きく左右すると考えられます。
人生の終わり
人生の転機の究極的な瞬間は、人生の終わりでしょう。
人生最期の瞬間、あなたはどこにいるでしょうか。
どんな人に囲まれているでしょうか。
あなたは人生の最期の瞬間、どんな人生だったと感じるでしょうか。
人は自分の一生を評価する時、最期の記憶にかなり影響されると考えられます。
自身と周りの人間にとって、最大の節目となる「最期の瞬間」をどういう気持ちで過ごすことができるかは、やはりすべての人にとっての大きな関心事ではないでしょうか。
「自分の使命」に向かって人生の方向を変えるとき
子供の成人、定年、人生の終わり。
こうした人生の節目に思いをはせると、そのとき「自分が何をやっていたいか」、「どういう状態でありたいか」を自然と考えるようになります。
そして自分が理想とする人生の節目の迎え方と、今の状態に大きなギャップがあれば、それは人生の方向性を修正せよというサインになります。
時間は有限です。
20代、30代であれば、ガムシャラに目の前の仕事をこなしながら、目の前にあるキャリア的チャンスを掴んだり、自分の志向を見極めたりすればいいでしょう。
ただ、40代を過ぎれば、「働き人」としての折り返しに来ています。
40歳を過ぎたら、人生の終わりを意識して、働き方を見直す時期ではないかと思います。
そこで重要になってくるのが、「使命」です。
自分の生き方や働き方が流れてしまわないように持つ「人生の羅針盤」のようなもの、それが使命(=マイ・ミッション)です。
折り返しを過ぎた人であれば、人生の最期で後悔しないよう、自分なりの使命を強く意識した活動を始める必要があると、私は思います。
今からできる4つのアクション
では、具体的にどんなことをすればよいのでしょうか。
ここでは自分の使命に生きるためにやるべきことを、4つのアクションとして整理してみました。
人生の節目を迎えたときの「自分の気持ち」を考える
まずは、現在から順々に未来までを考える「フォーキャスト」な考え方で、今の生活の延長線上の未来を想像するところから始めましょう。
自分の現状を俯瞰的に見つめなおすときは、「人生の輪」を活用するといいでしょう。
「今の生活のまま流れていったら、人生の節目を迎えたときに、どんなことが待っているのか。」
「自分はこれまでの人生をどう思うのか。」
それが自分の思い描く理想の未来であれば、あなたは現状、とてもうまく人生をコントロールできています。
反対に、どうも自分の満足する人生と言えなそうであれば、今度は未来の時点から現在までをバックキャストで考える、というステップに進みましょう。
あなたが理想とする未来を創造するためには、今から何をしていくべきなのか。
どういう方向転換をすべきなのか。
このときあなたの進むべき方向を示してくれる羅針盤が、マイ・ミッションです。
自分の使命を考える
人生の節目と現状のギャップを解消したいと思ったら、次はマイ・ミッションの作成に移りましょう。
この「人生の終わり」を思い描いてマイ・ミッションを考えるということは、『7つの習慣』にも出てくる考え方です。
7つの習慣のうちの第二の習慣は、「終わりを思い描くことから始める」であり、まさにバックキャストで人生の見つめなおすという考え方そのものです。
『7つの習慣』では以下のステップでミッション・ステートメント、つまり個人の行動指針を作成しようと提言しています。
『7つの習慣』のミッション・ステートメントは、どちらかというと「行動する際の指針」ですが、マイ・ミッションというのは、私の中では「ありたい自分の理想」、つまり到達点をも包含する言葉なのかなと思っていますので、微妙に定義が異なると考えています。
いわゆる手段と目的の関係に近いのかなと思います。
ですので理想的には、「マイ・ミッション」も「ミッション・ステートメント」も両方作成すると良いと思います。
仕事が占める自分の使命の割合を見直す
マイ・ミッションが完成したら、次は現状の仕事を振り返ってどれくらいマイ・ミッションが達成できているかを確認するようにします。
今やっている仕事が、かなりの割合でマイ・ミッションを達成するための手段になっているとわかれば、それはそのまま続けるべきですし、そうでなければ、仕事のやり方や内容を見直す必要があるかもしれません。
すぐには変えられなくても、転職や副業、またはボランティアでの活動なども視野に入れながらマイ・ミッションを実現するための手段を検討します。
なお、マイ・ミッションは仕事に限らず、様々な活動にも及ぶことがあるかもしれません。
例えば、家事や育児、ご近所づきあい、地域への関わりなどです。
ここでも人生の輪を使いながら、包括的にマイ・ミッションを実現できる場面を考えましょう。
人間関係を構築する(補修する)
人生をより豊かにするためには、人間関係の構築も重要です。
人間関係が豊かであれば、何かの縁で新しい可能性がめぐってくるかもしれません。
人間関係には大きく分けて2つ、新しく作るものと、既存のものを維持するものがあります。
旧交を温める
まず重要なのは、これまで築いてきた人間関係を廃れさせないことです。
せっかく限られた人生の中で縁あって出会った人たちでも、数年も連絡を取らなければ、疎遠な関係となってしまいます。
よく会社一筋のサラリーマンが、定年と同時に会社の人間関係がなくなり、気がついたら家族とも昔の友達とも疎遠になっていた、という話を聞きます。
いざというときに何かを頼んだり、助けてもらったりできる仲であるためには、やはり一定程度のお付き合い(=メンテナンス)が重要になります。
ちょっとした挨拶メールやSNSでのコメントなど、ほんの些細なことでもつながりは維持できるはずですので、意識して実践していきたいところです。
新しい関係を築く
人間関係を構築するためのもう一つの方法は、新しい関係を築くことです。
新しいことを始めれば人間関係も新しいものが必要になりますし、その先に待っている可能性も広がります。
新しい可能性ばかりを追い求めて既存の人間関係のメンテナンスを怠るのは本末転倒ですが、やはり一定程度は新しい関係を作っていくことが人生の新陳代謝になるでしょう。
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けっこう長々と書いてしまいましたが、次回は私の使命について書き記したいと思います。
^U^
ひとことポイント
・自分の使命を明確にして人生を有意義に歩もう
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