コロナ禍が世界とアメリカに広がる中で、GAFAの4~6月の四半期決算が出ました。
コロナの影響はアメリカでも3月くらいから徐々に出始めていましたが、全面的に影響を受けたのはこの四半期からです。
ということで今回は、GAFAの当四半期の決算を振り返ってみたいと思います。
Googleは広告減で初の減収(でも微減)
今回の四半期決算において、GAFAの中で唯一、減収となったのがGoogle(Alphabet)です。
減収は2004年の上場以来、初めてとのことで、コロナ禍を象徴する数字になったわけですが、売上高は前年同期比2%減の382億9700万ドル(約4兆円)なので、大きく下がったわけではありません。
Googleのビジネスモデルでは広告収益が8割以上を占めており、今回、YouTube関連の広告は6%増となりましたが、検索連動型の広告が10%落ち込んだことが響きました。
新型コロナウィルスがリアル(実態を持つ)産業に影響し、それがGoogleの広告サービスにも影響した形ですが、Google自体はデジタル産業であり、新型コロナウィルスによる社会の変化がプラスに働く面もあります。
今回、ビデオ会議システムなどを持つ法人向けクラウド事業の売上高は、43%も増加しました。
ただ、Google(Alphabet)のビジネスを全体的に見れば、まだクラウド事業の売上比率が低く、トータルでは微減となったわけです。
Amazonは巣ごもり需要で純利益が倍増
コロナ禍でAmazonの株価は破竹の勢いを見せていましたが、その勢いは収益にも出ていました。
Amazonの4月~6月期の売上高は40%増の889億1200万ドルと、四半期として過去最高となりました。
また純利益が前年同期比2倍の52億4300万ドル(約5500億円)だったとのこと。
純利益で2倍、しかも5500億円レベルの利益を四半期でたたき出すって、かなりのインパクトです。
Amazonはネットでリアルなものを売るビジネスモデルですが、巣ごもり需要をモロに吸収した形です。
また在宅勤務の拡大もプラスに働いて、利益率の高いクラウドサービス事業の売上高も29%増の108億ドルとなったことが大きいです。
(小さな)一株主としては、今回の利益を研究開発費に回してアフターコロナの時代のビジネスモデルを構築してほしいです。
Facebookはネット広告増で売上も増加
Facebookの当四半期は、売上高が前年同期比11%増の186億8700万ドル(約1兆9600億円)と、やはり増加しています。
Googleと同じく、いやそれ以上に広告依存のビジネスモデルですが、コロナでFacebookの利用率は上昇したこともプラスに働いてか、盤石な顧客基盤のためか、Googleとは真逆の結果となりました。
最近は、人権団体が「Facebookは差別や憎悪を助長する発言を放置している」と問題視し、広告出稿停止を呼びかけたことで、大企業が相次ぎ出稿停止をしているとの報道もありますが、大きな影響はなかったということでしょうか。
次の四半期決算への影響もありそうなので、気になるところです。
Appleも巣ごもり需要をとらえ増収
Appleの4~6月期は、売上高が前年同期比11%増の596億8500万ドル(約6兆2500億円)でした。
主な要因としては、コロナ禍での在宅勤務や在宅学習によるパソコンやタブレット需要の増加です。
タブレットのiPadが31%増、パソコンのMacが22%増とそれぞれ2桁を超える伸びを示したことが、売上高の増加に大きく貢献しました。
これにより、事前の株式市場の減収予想を覆し、最終利益は12%増の112億5300万ドルとなり、2四半期ぶりに増益となりました。
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ということで、やはりというか、世界的に経済が大きく減退している中で、GAFAは底堅い強さを見せました。
コロナ禍の影響はしばらく続くと見られていますので、今後もGAFAの成長に期待できそうです。
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ひとことポイント
・好景気にも不景気にも強いGAFAってスゴイな、むしろコワイな
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