GAFAはプラットフォーマーとして「いつまで」君臨し続けられるのか?

the four knights91.デジタル&イノベーション

昨日の投稿で、これからの時代「ウィズGAFA戦略が必要だよ」というお話をしました。

2020年5月8日には、東証1部上場企業の全企業の時価総額を、GAFA+Microsoftの5社で上回ってしまいました。

GAFA+Microsoftの時価総額、東証1部超え 560兆円に
株式市場で巨大IT(情報技術)に資金が集中している。米マイクロソフトや米アップルなど時価総額上位5社の合計が、東証1部約2170社の合計を上回った。テレワークやインターネット通販など新型コロナウイルスで変容した生活様式でも勝ち組で、自動車などの次世代技術での投資余力も大きいことから評価を集める。ただ資金の一極集中は市場...

新型コロナウィルスの影響もあるとは思いますが、GAFAの勢いはしばらく止まらないと思います。

でも、GAFAって、よくよく考えると、ここ20年くらいの間にできた4つの企業(群)ってだけで、国家でも国際組織でもないわけです。

そんなGAFAは、「はたしてこの先どれくらいプラットフォーマーであり続けるのか?」ちょっと疑問がわきました。

ということで、今回は「GAFAの覇権がどれくらい続くのか」というテーマで考察したことを、お話をしたいと思います。

GAFAのおさらいもしてます。

ちょっと長いです。

目次をつけますので、適当に飛ばしてくださいませ。

超初心者向け「GAFA」のおさらい

GAFAとは

多くの方がご存知だと思いますが、GAFAとはアメリカの巨大なテクノロジー企業であるGoogle、Amazon、Facebook、Appleの4つの企業の総称です。

GAFAのまとめ
  • G Google:検索エンジンを軸に広告で収益を上げる「ブログとかやる人の神
  • A Amazon:Eコマースから始まったが、現在はクラウドサービスでも首位に立つ「巣ごもり人間の救世主
  • F Facebook:ソーシャル・ネットワークを活用した広告で稼ぐ「世話焼きおばさん兼身元保証人
  • A Apple:差別化したプロダクトで圧倒的な利益率を誇る「UX界の巨匠

少し前に、スコット・ギャロウェイがGAFAについて著した『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』という本が話題になりました。

この本のタイトルにある「四騎士」とはキリスト教の「ヨハネの黙示録」に出てくるものです。

四騎士は地上を支配し、戦争や飢饉、疫病をもたらす存在とされており、世間一般の人々に対する「災い」のような存在という位置づけです。

「騎士」と聞くと、日本人的には正義のために戦う者のようなニュアンスがありそうに聞こえますが、どちらかというとネガティブな意味で使われています。

スコット・ギャロウェイは巨大な力を持つGAFAに対して、畏怖の念もこめて命名したのでしょう。

プラットフォーマーたるGAFA

GAFAは、多くの人々にとって現代の生活をするうえで欠かせないサービス基盤を提供し、ユーザーに関する巨大な情報を持つことから「プラットフォーマー」と呼ばれています。

プラットフォーマーの強みは、その膨大なデータを活用することでユーザーをロックインができることです。

ユーザーの購買履歴や検索履歴をもとに、彼らが何を求めているかを分析し、その個人の趣向にあったものをレコメンドすることで、さらに便利であると感じさせて利用頻度を上げます。

この正のスパイラルによりサービスを次々に拡張させ、独自のエコシステムの中に囲い込むことで利益を独占します。

GAFAの特徴と戦略

『the four GAFA』の著者は、GAFAが共有する「覇権の8遺伝子」として、①商品の差別化、②ビジョンへの投資、③世界展開、④好感度、⑤垂直統合、⑥AI、⑦キャリアの箔づけになる、⑧地の利、を挙げています。

ただ、ギャロウェイ氏の分析は、こうした経営学的な共通項の抽出だけにとどまりません。

彼はGAFA繁栄の真の理由を「人間の根本的欲求」に求めました。

すなわちGAFAは「脳・心・性器」をターゲットにして、人々になくてはならない存在になっていると主張しています。

GAFAが狙う人の性(さが)
  • Google(脳:検索の力で人間の考えを理解し、人々が共有する人工脳の神経中枢となる
  • Amazon(脳): 買い物という行為により人々の指となることで狩猟・採集者の本能を満たす
  • Facebook(心):個人の関心ごとを把握してコミュニケーションの手段を与えることで心に訴える
  • Apple(性器):誰もがクールだと思う製品を提供することで自分を魅力的だとアピールする手段となる

オリジナリティのある見方ですね。

こういうの好きです。

GAFAの強みとリスク

変わりゆく権力者のゆくえ

GAFA時代に思うことは、果たして今後、「揺り戻し」があるのか、あるとすれば、それはいつになるのか、ということです。

歴史を紐解けば、栄枯盛衰であり、おごれるものも久しからず、です。

ある組織や個人のパワーが大きくなってくると、だいたい、権力の独占による弊害が起こり、これに反対する運動が起こり、やがて権力のあるものは倒されています。

かつては「王様」であり「将軍」でした。

そして近代化以降、「国家」がこれを管理しています。

つまり、国が、富の独占を抑制する機能を有していました。

今はどうでしょうか。

ソーシャル・ネットワークが広がった現在、「個人」の力が大きくなっています。

国家による「富の再分配」や「権力集中の抑制」が機能不全を起こしたとき、個人が声を挙げて、それが集まっていき、やがて大きな力になります。

それも、けっこうな頻度で起こっています。

ちょっと前の「保育園落ちた日本死ね」や最近の「検察庁法改正案に抗議します」は、Twitterで一般市民から起こったムーブメントです。

現代は「プチ革命」が簡単に起こる時代です。

GAFAは繁栄の仕組みを自らにビルドインしている

ただ、GAFAをはじめとするテック・ジャイアントは「声を挙げはじめた個人の力」も、とっくに理解しています。

ユーザーの声の膨大なデータを持っていますし、分析もしています。

というか、みな、結局はGAFAのようなプラットフォーマーのアプリの上で声を挙げているわけです。

したがって、ユーザーの声はすぐに分析され、対策が練られ、アップデートとして実装されます。

しかも、そのサイクルはどんどん速くなっており、問題を見つけたプラットフォームはあっという間に修正されます。

つまり、消費者の声が、プラットフォームにビルドインされているとも言えるような状態になっているわけです。

政府の方針にも影響を与える、個人の声。

それを最初に発見・分析・対応できるプラットフォーマー。

さらに言えば、ほとんどのプラットフォーマーはグローバルにサービスを展開しているため、国境を越えた、巨大な影響力を持っています。

国家の範疇を超えてしまっています。

極めつけに、彼らは「アカウント停止」という、現代社会における生殺与奪権すら持っているのです。

気がついたらロックインされていたユーザー

ユーザーは便利なサービスをタダで使っているうちに、大事なものをトレードしてきました。

それはもちろん、個人のプロファイルや行動履歴にはじまる、膨大なデータです。

プラットフォーマーはこのデータを日々、大量に収集しており、どんどん蓄積しています。

この「21世紀の石油」とも呼ばれるデータを「すでに」大量に握っているというのがポイントです。

つまり、人々がデータの重要性に気づいたころには、とっくにデータを吸い上げる仕組みと、それなしでは生活できない状況を作ってしまっていたわけです。

フリーミアムとか、「タダで使える」という巧妙なトリックを使って。

これって、けっこう、ヤバイほどのロックインというか、これを覆すのって、今のところ「ムリゲー」じゃないかなぁと思います。

ユーザーとプラットフォーマーが結託しているわけですから。

GAFAが恐れる3つのリスク

GAFAが「我が世の春」を維持するために気をつけるべきリスクは、①ユーザーの離反、②新たなプラットフォーマーの出現、③国の規制くらいでしょうか。

①については、自社のサービスを使ってくれるユーザーこそが、プラットフォームのパワーのみなもとですからね。

ユーザーにそっぽ向かれると大変な目にあいます。

Facebookはプライバシー問題でやらかして、ユーザーの離反を招いたことがあります。

ユーザーあってのプラットフォーマーであることは間違いありません。

ただ、データ分析を通じて離反されにくい仕組みを持っているので、何かあっても早急に対応すれば、傷は広がりにくいし、プラットフォームなので「ネットワーク効果」が働くせいでユーザーも離れづらいですね。

持ちつ持たれつで、うまいことやってます。

②については、どうだろう、①と同じ理由で「しくじりにくい」んじゃないかなと思っています。

新しいトレンドを大量データで読めるわけですから。

仮に新しいプラットフォーマーが出現しそうになったら、買収するか、似たようなサービスを作って圧倒的な資金力で市場を取ればいいわけです。

③国の規制は、プラットフォーマーにとっては、ちょっとやっかいかもしれません。

欧州は、国がGAFAのようなプラットフォーマーを「アメリカ製のSNS」と認識して警戒感が強いのと、個人のプライバシーへの意識が強いのとで、巨額の制裁とかGDPRとかやってます。

中国市場もGAFAはあまり取れておらず、かわりにBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)が取ってます。

共産主義国家の国策がなせるワザですね。

グローバルな市場では、GAFAにも少なくともライバルはいるわけですね。

まだ直接ガチンコする場面にはなっていませんが。

日本はあまりそこら辺を考えていないですよね。

強いてあげれば「日本国内サービスの税金は払えよ」くらいでしょうか。

まあでも自国アメリカにおいては、大量のロビイストを雇って政治運動すればいいわけですし、アメリカにとっても、自国のサービスが世界を席巻している状況は好ましいわけですから、他国への展開の際の、他国政府への気の使い方が一番ポイントかもしれません。

結論

結論
  • GAFAはしばらく、繁栄し続ける
  • 理由は、現代において政府をも動かす力を持つ、名もなき一般市民の声を拾う仕組みが、プラットフォームにビルドインされていから
  • リスクとして①ユーザーの離反、②新たなプラットフォーマーの出現、③国の規制があるが、圧倒的資金力とデータ分析力を持つので、対策も打てる

GAFAは、相当ヤバイことをやらかさないかぎり、しばらくの間、繁栄し続けます。

^U^

ひとことポイント

・ウィズGAFA時代は続くよどこまでも

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