漠然と子供を「プログラミング」や「英語」の教室に通わせても意味がない

child bored 05.育児・教育

幼児教育というか、早期教育というか、昨今、子供の習い事で人気なのは「英語」と「プログラミング」の双璧のような気がします。

そんな時代の流れに逆らい、あえて今回は、漠然とそういうスキルの習得を子供にさせても意味がないんじゃない?というお話を、落合陽一さんの『働き方5.0』からの引用も交えてしてみたいと思います。

ひとりの親として、自分への警鐘の意味も込めています。

過熱する「英語教室」と「プログラミング教室」人気

英語」と「プログラミング」が子供の習い事で人気です。

英語は私が小さいころからすでに人気があった気がしますが、プログラミングはもう少し最近のような気がします。

学校教育でも「英語」と「プログラミング」が必修化されるわけですから、人気なのは当然と言えば当然なのでしょう。

ただ、「なぜ」英語やプログラミングを習わせるのでしょうか?

「これからはグローバル化の時代だから、英語ぐらいできた方がよい。」

「これからはデジタル化の時代だから、プログラミングができた方が有利だ。」

こう考えているとしたら、かなり短絡的・近視眼的と言わざるをえません。

10年後、本当に必要な力とは何か」を真剣に考えていれば、子供にプログラミングを学ばせておけばいい、英語をやらせておけばいいとはならないと思います。

なぜなら、世の中の進歩は思っている以上に速いからです。

個別スキルは陳腐化しやすい

デジタル化とグローバル化に対応するのは確かに重要ですが、だからといって、AI化が急速に進む時代に、果たして、そのスキルがホントに、子供が大人になった時に役に立つかはわかりません。

個別スキルは陳腐化する恐れがあるからです。

こうしたスキルが重要なのは、すぐに業務で使う可能性があるときです。

つまり、今働いている親世代にとって必要なスキルではありますが、それが必ずしも子供の世代にも必要かは、長期的視点に立って、一度キチンと考えてみるべきでしょう。

「なぜそれをやった方がいいのか」を考える

私はなにも、英語やプログラミングを学習することを全否定するつもりは毛頭ありません。

私も子供にそういった教育をさせる可能性はあります。

ただ、「なぜそれをやるべきなのか」ということを考えずに、やみくもに「とりえず周りもやっているから」となってしまうのは危険です。

もしある習い事をやらせるのであれば、明確な目的意識を持ってやらせるべきです。

そこを間違えて「手段」が目的化してしまうと、大局を見失って、陳腐化したとたんにうろたえる事態に陥ってしまいます。

一つ、取り間違えてほしくないのは、子供がやりたいと言っている場合は、やらせてあげればいい、ということです。

私がここで述べているのは、親がやらせるケースであって、子供が自発的にやりたいと言うのであれば、大いにやらせるべきでしょう。

重要なのは枝葉の個別スキルではなく、幹となるコア・スキル

ではここで、落合さんの言葉を『働き方5.0』から引用して、彼の「英語教育」や「プログラミング教育」に関する考え方をみてましょう。

まずは英語教育について。

たとえばコンピュータが翻訳しやすい論理的な言葉遣いが母語でちゃんとできること、つまりそのような論理的言語能力、考えを明確に伝える能力が高いことのほうが、はるかに重要ではないでしょうか。

もちろん、英語の読み書きや英会話ができるに越したことはないでしょう。

でも、それは今後の世界を生きていくための最優先課題ではありません。

その前に身につけなければいけない別のスキルのほうが、圧倒的に多いのです。

英語はプログラミング言語の一種だと思って、練習して使いこなせるくらいが丁度いい距離感のように私は感じます。

出典:働き方5.0

続いてプログラミング教育について。

率直に言って、子どものときから単にプログラミングが書けること自体にはあまり価値はないと個人的には考えています。

IT関係の仕事で価値があるのはシステムを作れることです。

プログラミングは、自分が論理的に考えたシステムを表現するための手段にすぎません。

(中略)

大事なのは、算数を使って何をするかということです。

だからそれと同様に、プログラミングができるだけでは意味がない。

それよりも重要なのは、やはり自分の考えをロジカルに説明して、システムを作る能力でしょう。

出典:働き方5.0

落合さんも指摘しているとおり、結局、重要なのは枝葉の個別スキルではなく、幹となるコア・スキルです。

コア・スキルとは、「ロジカル・シンキング(論理的思考)」、「母国語でのコミュニケーション能力」、「仕組みを考える力」などです。

こうしたコア・スキルを身につけさせるために、あえて個別スキルから学ばせるということであれば、それは大いに意味があると思います。

目的をキチンと理解していれば、そこから得た経験を基に、次に応用できるからですす。

ここで重要なのは、個別スキルからコア・スキルを抽出することができるようになることです。

できる子であれば、あまたの個別スキルを学習すればコア・スキルも自然と身につくかもしれませんが、そこは親がいくらか導いてあげる方がよいでしょう。

何も考えずにただ個別スキルをやっているだけでは、コア・スキルは伸びません。

どんな時代にも通用する子供を育てたいと思ったら、コア・スキルを伸ばす教育を目指しましょう。

^U^

ひとことポイント

・コア・スキルを伸ばす教育をしよう

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