日本国内にい続けると「地盤沈下」に気づかないけど、それはそれで幸せかも

tokyo 08.海外生活・地理

2020年代においても、日本の経済的パワーは相対的に落ち続けると思いますが、そこそこの市場と独特の文化が息づく日本に閉じた世界で生きるのも、まんざら捨てたものではないかもしれない、と思う今日この頃です。

ということで本日は、ローカル経済大国日本に生きる、というテーマで考察したいと思います。

ガラパコス化する日本

今現在、日本の労働市場はまだまだ硬直的で、優秀な人材への報酬とそうでない人材への報酬に大きな差をつけられていません。

そうした状況では、優秀な人材は海外に行きます。

逆に日本語の壁や賃金の課題、単一民族ならではの多様性への不寛容さがあるため、優秀な人間は、なかなか日本には来ません。

近年は単純労働者を惹きつけるような魅力も、相対的経済力の低下で見劣りしてきました。

サービスも同じです。

日本語の壁や日本特有の文化という参入障壁が、海外から日本への進出を妨げます。

現状では、中国を除くほとんどの国の企業は、自国のマーケットの次はアメリカを狙います。

アメリカにサービスを持って行くということは、英語に対応させるということですが、グローバルを狙うほとんどの企業は、初めから英語を意識してサービスを作っています。

英語化すればアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、インドやフィリピンのみならず、ヨーロッパやシンガポール、イスラエルなど世界の中核国・都市を狙えます。

特にWebサービスにおいては、英語はまぎれもなく世界の第一言語です。

かたや日本語はどうでしょうか。

かつての経済大国であった頃ならまだ影響力がありましたが、今や日本語はローカル言語の一つです。

そんな日本をわざわざ狙おうとするのは、かなり成功したごく一部の企業くらいです。

結果、日本に世界的なサービスが来るのが遅れるか見送られることになります。

日本はどんどんガラパコスになっていくわけです。

日本国内にいると、地盤沈下に気づかない

人材やサービスがなかなか流入しないとどうなるでしょうか。

幸か不幸か、海外との経済格差が開いても、国内にいる限り、あまり困らない、という状況になります。

まがりなりにも国としてのシステムは出来上がっているから、たいして困るわけでもないです。

AI化は受け入れるけど、グローバル化の風は日本語の壁で防げる状況です。

結果的には、小さいながらも、それはそれでやっていく縮小均衡した経済圏が続くと思います。

ただし、外国に行くと経済格差を感じたり、物価の高さを感じたりすることになるでしょう。

日本というローカルで閉じて生きるのも選択肢の一つ

英語が得意でない人はムリに勉強なんてせず、自分の得意分野と日本語のコミュニケーションに注力した方がいいでしょう。

日本という閉じた世界でも、まだまだ市場は1億人規模であります。

他の国にとってのハードルである日本語で守られた市場なので、会社の規模が小さくても勝負できる土壌があります。

アメリカのような先進的な国で流行ったサービスを、2~3年遅れで自国でも同じようなサービスを持ってきて流行らす「タイムマシン経営」という言葉がありますが、これができるのも、日本に参入障壁があるからです。

堀江貴文さんは「G人材」、「L人材」という概念を提供しています。

Gはグローバル人材、L人材はローカル人材のことで、これからはグローバル規模で活動する人材と、地域に根差した活動をする人材の2つのタイプに分かれるという考え方です。

堀江さんは、L人材とG人材のどちらが優れている劣っているという優劣はなく、生き方の違いだとおっしゃっています。

私も同感で、必ずしも全員が全員、グローバルな人材になる必要はないと思いますし、L人材はL人材の活躍する道はあると思います。

ただ、日本語が壁にならない産業の人は注意が必要です。

たとえば、海外でも作られている製品や農作物を扱う仕事です。

扱う商品がコモディティ化してしまうと、「規模の経済」の戦いになってしまい、元々の市場が小さい日本は負けやすくなってしまいます。

コモディティ化というレッドオーシャンに巻き込まれないためには、プレミアム化するという選択肢があります。

プレミアム化すると製品の単価が上がり、たいてい需要自体は減るので、すべてのプレイヤーがその道を選択できるわけではありませんが、生き残りのための一つの道であることは確かです。

いずれにしてろ、自分の生きる場所&勝負するマーケットは決めておいた方がいいでしょう。

^U^

ひとことポイント

・日本で勝負するか、世界で勝負するかを決めよう

コメント

タイトルとURLをコピーしました