テレワーク時代に必要な6つのWeb会議スキルと4つの注意点

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本日もようこそ、Uです。

昨日の日経に、Web会議の記事が出ていました。

生産性「下がった」6割超 間違いだらけのウェブ会議 - 日本経済新聞
5月25日に緊急事態宣言が全面解除されるまでの約2カ月間、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために多くのビジネスパーソンは在宅勤務を迫られた。急だっただけに不便を強いられた面が少なからずあっただろう。緊急事態宣言が解除された今こそ、テレワー...

日経BP総合研究所イノベーションICTラボが実施したアンケートによれば、テレワークによって仕事の生産性が「下がった」と感じた人は6割を超えるそうです。

特に生産性の低下を感じる原因としては、Web会議などでの対話のストレスが大きいようです。

私もシリコンバレーに来てから日本とはWeb会議を毎週必ずやっていますし、リモートワークになってからは週に何度もWeb会議をしますが、やはり画面越しのコミュニケーションは、普段の会議でのコミュニケーションとは違うなと感じます。

ということで今回は、私がWeb会議をして感じた、Web会議に必須のコミュニケーション・スキルについてお話をしたいと思います。

日本人が苦手なWeb会議

ハイコンテクストという言葉をご存知でしょうか。

ハイコンテクスト」、「ローコンテクスト」の概念は、アメリカ合衆国の文化人類学者エドワード・T・ホールが提唱したもので、コミュニケーションにおける言語と言語以外の比重の違いを表したものです。

日本語におけるコミュニケーションは、「ハイコンテクスト」だと言われています。

ハイコンテクストなコミュニケーションとは、相手の意図を理解するうえで、実際に言葉として表現された内容よりも、言葉にされていない内容を重視する伝達方式です。

日本語はその最たる例とされています。

いわゆる「あうんの呼吸」や「空気を読む」、「そんたく」という言葉があるように、日本人同士のコミュニケーションでは言語以外のニュアンスで意図を読み解くことが「暗黙の了解」になっています。

あえて言葉に出して確認すると、「そんなこと言わなくてもわかるだろう、空気を読め」などと言われてしまうくらいです。

ハイコンテクストの逆がローコンテクストです。

ローコンテクストなコミュニケーションでは、言葉で実際に言われたことが重視されます。

欧米系の言語が、その最たるもので、一番はドイツ語だそうです。

そしてコミュニケーションの仕方がハイコンテクストかローコンテクストかによって、ウェブ会議のやりやすさが全然違います。

画面越しで「空気を読む」が通じないデジタル・チャネル時代の会議においては、欧米型のローコンテクストな文化とマッチしています。

日本人のハイコンテクストなコミュニケーションは、ウェブ会議には向かないのです。

ということで、日本人は意識的に、Web会議用のコミュニケーション・スキルを身につけた方がよさそうです。

Web会議で大事なコミュニケーション・スキル

Web会議用のコミュニケーション・スキルで大切なポイントを6点、挙げます。

Web会議で大事なコミュニケーション・スキル
  • 5W1Hを明らかにする
  • 結論を先にして簡潔に話す
  • 発言後は間を取る
  • ファシリテーションする
  • ルールを制定する
  • 表情やジェスチャーを(いつも以上に)活用する

5W1Hを明らかにする

Web会議においては、5W1Hを意識しながら文章を組み立てましょう。

日本語は主語(Who)がなくても話せる言語ですが、主語がないと、ニュアンスを理解しづらいWeb会議では混乱を招く可能性があります。

「少ししつこいかな?」と思うくらいの明瞭さでちょうどよいと思います。

結論を先にして簡潔に話す

結論を先にもってきて、まずポイントを明確にします。

そしてロジックのポイントごとに一文、一文を短く切って説明します。

そうすることで、話のポイントと流れが理解しやすくなります。

要は、ローコンテクスト文化の欧米スタイルの話法にするということです。

発言後は間を取る

発言が終わったら、を取りましょう。

沈黙の間が長いと、なんだか気まずい感じがして、しゃべり続けたくなることもありますが、Web会議とはそういうものです。

沈黙を恐れず、次の人が発言できるようにポーズを取りましょう。

また発言が終わったら「以上です」などと、終わったことを知らせるサインを入れるとよいでしょう。

ファシリテーションする

話の交通整理をするために、会議メンバーの一人はファシリテーター役を担いましょう。

話が脱線したり、雑談で終わってしまわないためにも、ファシリテーションは必須です。

とかく、Web会議においては、お互いの目線で合図をしながら、発言のタイミングをさぐる、ということができません。

ファシリテーター役は、次のは発言がでないようであれば、順番に指名して発言を促すなどをします。

ルールを制定する

会議を円滑に進めるために、発言の順番などのルールを制定しておきましょう。

また、会議前にアジェンダを作成し、それを事前に目的や流れ、何を達成したいかなどを共有しおくとよいでしょう。

表情やジェスチャーを(いつも以上に)活用する

表情とジェスチャーを入れて、会話の伝達度を補足します。

小さい画面に何人も映っていると、表情がよくわかりませんので、少し大げさにやるくらいでちょうどいいと思います。

発言するときには手を軽く挙げるなどをしてもいいでしょう。

環境を整えるのはエチケット

自身のコミュニケーション・スキルとは違った観点ですが、Web会議の環境をキチンと整えることも、質の高い仕事をビジネスパーソンとして大事なエチケットです。

安定した通信を行う

Web会議においては、特に回線スピードと安定性は生命線ですので、確実につながる環境を確保することに努めましょう。

途切れ途切れの声で発言内容が不明瞭だと、かなり相手にとってはストレスになります。

身だしなみを整える

Web会議もTPOの概念が必須です。

相手が出社していてスーツを着ているのに、こちらがラフな格好だと不釣り合いになってしまいます。

せめて上半身だけでも整えましょう。

相手がラフであれば、こちらも同じくらいのラフさでかまいません。

要は、お互いのラフさを合わせるということを意識すれば問題ありません。

背景をきれいにする

画面に映る背景も、相手に配慮したものにしましょう。

どうしても背景がゴチャゴチャするようなところでWeb会議をする必要があれば、バーチャル背景を設定してしまいましょう。

雑音を排除する

自分が気にならないくらいの生活音や家族の声でも、相手側にはけっこう響き渡ります。

自分の側で雑音が入ると、発言者は、誰かが何か発言したのかと思って自分の発言を止めたり、聴き取ろうとしたりと、余計な手間とストレスをかけてしまいます。

雑音が入りにくい個室等の環境でWeb会議に参加することが望ましいです。

また、発言していないときは、ミュートをデフォルトで設定しましょう。

やがてテレプレゼンスがデフォルトになる

新型コロナウィルスの影響で一気に広がった感のあるテレワークとWeb会議ですが、今後はどうなるのでしょうか。

私は今後、Web会議は会議のデフォルトになると思っています。

少なくとも社外の人との会議においては、そうなるでしょう。

今はまだまだ違和感のあるWeb会議ですが、テクノロジーはどんどん進化していますので、その違和感を解消するソリューションが今後、じゃんじゃん出てきます。

もしかしたら将来的には、リアルでやる会議と全く遜色ないオンラインの会議ができるようになるかもしれません。

それはロボットが代理出席するタイプかもしれませんし、VRでログインして3Dアバターが会議をするタイプかもしれません。

確実に言えるのは、今後もWeb会議は続くということと、技術が進化しきるまでは、ここで挙げたコミュニケーション・スキルは必須ということです。

ということで、未来に期待しながら、Web会議用のコミュニケーション・スキルを磨きましょう。

^U^

ひとことポイント

・Web会議ではローコンテクストなコミュニケーションとエチケットを心がけよう

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