本日もようこそ、Uです。
今日は、『ライフ・シフト』でリンダ・グラットン教授が提起している3つのステージ、①エクスプローラー、②インディペンデント・プロデューサー、③ポートフォリオ・ワーカーのうち、「エクスプローラー」について、現状の日本でできるやり方を考察してみたいと思います。
エクスプローラーの定義
始めに、エクスプローラーの定義を『ライフ・シフト』の引用で見てみましょう。
“エクスプローラーは、周囲の世界を探査し、そこになにがあり、その世界がどのように動いているか、そして自分がなにをすることを好み、なにが得意かを発見していく。
このステージは、自分を日常の生活と行動から切り離すことから始まる。”
“エクスプローラーがおこなう探検は、単なる観察で終わらせずに、さらに一歩踏み込んだときに最も効果がある。”
出典:ライフ・シフト
よく、離職している期間などの活動を指して「自分探しの旅に出る」と言う表現を使ったりしますが、まさしくこの状態ですね。
ちなみに、私は2020年5月現在で2回転職していますが、2回とも、数か月間のエクスプローラー期間がありました。
さらに筆者はエクスプローラーを2つのタイプに分類しています。
・探索者:特定の問いの答えを見つけるために旅に乗り出すタイプで、目的地がわかっていて、そこに向けて旅に出る人
・冒険者:新しいものを発見する喜びを味わうために旅に出るタイプで、旅そのものを目的としている人
探索者はエクスプローラーの期間が「手段」であり、冒険者はエクスプローラーの期間が「目的」となっているということですね。
日本人にはハードルが高いエクスプローラー
さて、『ライフ・シフト』には「このステージは、自分を日常の生活と行動から切り離すことから始まる」という一節があります。
つまり、エクスプローラーとは、ある一定の期間、通常の生活を離れることが要件となっています。
会社員であれば、長期休暇や休職、または離職期間中といったところでしょうか。
ただ、現時点での日本においては、長期の「何もしなくていい」期間を取るのは難しいでしょう。
現実的には、社会の仕組みや文化的にも、また個人の金銭的資産の面からも考えてみても、「収入がない期間」を許容できる状態にはなっていないと思います。
有給休暇の取得率が、いまだに先進国では最低ですからね。
これから社会がもっとリカレント教育等の重要性を認識していき、一部の先進的な企業を皮切りに、対応する制度を整えていくとは思いますが、現時点では微妙です。
できないと言っていても前に進みませんので、現時点でできる方法を考えてみましょう。
ということで、長期的に収入がない、または不安定な期間を設けなくてもできるエクスプローラーの形を考察してみます。
2つありまして、1つは「プチ・エクスプローラー」、もうひとつは「兼業エクスプローラー」です。
プチ・エクスプローラー
プチ・エクスプローラーは比較的短期間、エクスプローラーになる人です。
例えばゴールデンウイークとか、お盆、年末年始の期間などの期間を活用します。
アメリカで言えば、独立記念日とかサンクスギビング、クリスマス休暇でしょうか。
1週間から2週間程度あれば十分です。
この期間に自分を拡げる旅に出ます。
それは外に向けての物理的な旅でもいいですし、内に向けての内面的な旅でもよいです。
とにかく日常とは異なる時間・空間で過ごします。
冒険者であればこの期間の「旅」事態を楽しめばそれでOKですし、探索者であれば、目的に向けた成果をなんらか、旅の終わりには拾いたいところです。
兼業エクスプローラー
もう一つの方法は、兼業エクスプローラーです。
兼業エクスプローラーは、毎日、特定の時間、日常の生活とは切り離した、自分だけの時間を設ける人です。
この時間に新しいことをやったり、心の状態を日常と切り離して、客観的に自分と向き合ったりします。
兼業エクスプローラーは、趣味の時間とか、息抜きの時間とあまり変わらないのではないか、とも思われますが、趣味や息抜きの時間は日常の一部です。
それとは異なる、新しいことに実験的・探索的に挑戦するのが、兼業エクスプローラーです。
例えば、副業の勉強をする、始めてみる、転職の情報を集める、独立の準備をする、といったことです。
兼業エクスプローラーは、おそらく探索者タイプの活動が向いているでしょう。
冒険者となるには、もう少しまとまった時間が必要だと思います。
大事なのは冒険心
エクスプローラーはある意味、心の持ちようです。
大事なのは冒険する心、ワクワクする心、挑戦する心を持つことです。
人生100年時代に、一つのことをやり続けて一生を終えることは現実的ではありません。
人の寿命は延びているのに、環境の変化は速く、激しくなるばかりです。
意識的にエクスプローラーの期間を設けて、自分の人生を変革して行きましょう。
これは、(毎度そうなのですが)自分自身にも向けた言葉です(笑)。
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ひとことポイント
・短期間でもよいから、冒険心を持って新しいことに挑戦しよう
コメント
[…] ・新しい人生を探索する方法を知りたい […]