目標達成のために「証明したい自分」と「成長したい自分」を使い分ける

twins 06.自己啓発

本日もようこそ、Uです。

みなさんは最近、目標を立てたことはありますか?

私はよく、ゴールデンウイークのような大型連休になると、「何か新たなことを始めようか」と考えるタイプです。

ということで、本日は「目標達成のための型(カタ)」についてのお話です。

2つの目標の型

私の自己成長に関する考え方に、大きく影響を与えた本があります。

それはハイディ・グラント・ハルバーソンが著した『やってのける』です。

この本は、主に目標達成についての方法論が記してあります。

中でも、「証明型」の目標と「習得型」の目標という概念は、私にとって「アハ体験」ともいうべき素晴らしい気づきでした。

以下は、「証明型」の目標と「習得型」の目標を端的にあらわす著者の言葉です。

”心理学では、困難への対処や最終的な成功には、目標のタイプの違いが大きく影響していると考えられている。

それは、「能力を示すためによい成果を挙げること」を重視する証明型の目標と、「成長や進歩、技能の習得」を重視する習得型の目標の違いである。”

出典:やってのける

この2つのタイプの目標を、もう少し詳しく見てみましょう。

「証明型」の目標

証明型になっている状態とは、人が認められたいと考えてるときです。

知能や能力を示したり、他者よりよい成績や成果を挙げたりすること」を重視する目標のタイプです。

証明型の目標は、自尊心と密接に結びついています。

この状態では、人は物事を達成することによって、自分の頭のよさや才能を、周りから認められたいと考えています。

証明型のメリットは、達成した場合に大きな見返りが期待できるため、やる気を高める大きな効果があることです。

とくに、順調に物事が進むときは、目標に向かって邁進します。

しかし、デメリットとして、証明型の目標には、簡単に落ち込んでしまうことで、パフォーマンスが低調になりやすい側面もあります。

「習得型」の目標

習得型になっている状態とは、人が成長したいと考えているときです。

技能や能力を高め、よりよい存在になろうとする」という欲求を満たすための目標のタイプです。

習得型の目標は、試験の成績や売上目標などの、具体的な目標の達成ではなく、どれだけ進歩や成長をしたかに注目します。

短期的な成果よりも、どれだけ進歩し、成長したかなどの長期的な成果を重視する傾向にあります。

習得型の目標を待つ人(状態)は、能力不足による低調な結果や直面するトラブルをネガティブには捉えないという特徴があります。

問題にぶつかっても、とくに意気消沈したり、無力感を味わったりすることなく、壁を乗り越えるための行動を取ろうとするのです。

ですので、習得型の目標を持っていると、証明型のように簡単にあきらめてしまうことが少ないため、大きな成功につながる場合があります。

どちらのタイプが優れているのか

著者は、「どちらのタイプの目標が優れているのか」という問いに対しては「状況によると答えるだろう」と記しています。

“目標は、眼鏡のレンズのようなもの。

目標の立て方によって、何を目指しているかだけでなく、その目標をどう見るかや、目標に至る過程でぶつかる問題をどう解釈するかも変わる。”

出典:やってのける

なんとなく、習得型の方が優れているようにも見えますが、はっきりとした報酬が目の前にある時のように、証明型の目標が、習得型の目標よりもやる気を高める場合があります。

またこれは、2つのタイプの「目標」であって、その人自身の考え方の「全て」ではない、と筆者は説いています。

どんな人でも多かれ少なかれ両方の特性を持っているので、場面に応じて意識すれば使い分けができるということです。

ただ、個人差とタイプの傾向はあると思います。

この本でも「証明型の人は~」とか「習得型の人は~」とでてきますので。

自ら目標のタイプを選択する

この本で証明型と習得型のタイプの違いを知ったとき、「自分はたぶん、証明型(で考えることが多い人間)だなぁ」と思いました。

というより、日本人には証明型の思考をする人が多いと思います。

なぜなら日本の教育システムが、証明型人間を生産するものになっていると思うからです。

しかし、筆者も言っているように、これは「眼鏡のレンズ」、つまり目標の「持ち方」の違いであって、自分で選択できるものです。

自分の状態を定義できず、選択肢があることを知らなければ、変えようがありません。

私はこの本によって2つのタイプを知ることができ、少しずつ、習得型を意識することができるようになりました。

特に、困難な問題に直面したとき、心が証明型の状態であると、とにかく「問題から逃げたい」と思います。

そこでこの理論を思い出し、「これは難問だ。でもだからこそ、ここから学べることはいっぱいあるぞ」と思うことで、勇気が出てきます。

これにスモールステップの原理フロー理論自己効力感SMARTゴールなどを組み合わせて目標設定をすれば、さらに前に進むことができます。

これらの理論はまた別途、お話しします。

^U^

ひとことポイント

・「証明型の目標」と「習得型の目標」を意識して使い分けよう

コメント

  1. […] 『以前のエントリー』でご紹介した、ハルバーソンの著書『やってのける』では、ニューヨーク大学の心理学者、ゴルヴィツァーの条件型計画について言及しています。 […]

  2. […] ・目標達成のためのマインドの作り方を学びたい […]

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