皆さま、こんにちは、Uです。
前回は「師匠(=偉大な先輩方)のマネをしよう」というお話をしました。
ただその際、師匠とのマインドギャップがあり過ぎるので、それをどうやって埋めるかについて、そのポイントと対処法をキチンとおさえる必要があります。
そうしないと、ギャップが埋まらずにどうしていいかわからず、そのうち熱が冷めてしまいます。
ということで、本日は心理学の考え方を使って、そのマインドギャップ(心のスキマ)、お埋めいたします。
人はこれまでの経験でできている
人間は動物の一種です。
人間には生まれながらの先天的なもので、生きる力が備わっております。
と同時に、人間は生物の中でも際立って大脳が発達しており、後天的に様々な経験により、学習することができます。
そう、人は経験から学習することで、自分の環境に適した自分を作るのです。
人が体験と学習によって得た考え方のことを、心理学用語で「信念(ビリーフ)」と呼びます。
我々は、これまでの人生の中で様々な経験をすることで、無意識的に、無数のビリーフを形成しています。
人の行動は「ABC」でできている
ビリーフは人の行動をコントロールする、きわめて重要なものです。
そして素晴らしいことに、ビリーフは理解して訓練すればパソコンのOSのように、「新規作成・更新・削除」が可能なものです。
ここで、ビリーフと行動の関係を端的にあらわした「ABC理論」というものがありますので、これをご紹介します。
ABC理論は、臨床心理学者のアルバート・エリスという人が提唱した、論理療法という心理療法の中核概念です(現在は認知行動療法に含まれます)。
エリスは、心理的問題や生理的反応は出来事や刺激そのものによって生じるのではなく、それをどのように受け取ったかという認知を媒介として生じると考えました。
つまり、「刺激」と「反応」の間には「認知」が存在し、同じ刺激を受け取っても、認知の仕方によって反応は異なると唱えたのです。
ABC理論の要点
ABC理論のABCとは以下の3点です。
A:Activating event(出来事)
B:Belief(信念)
C:Consequence(結果)
ABCには例えば以下のようなものが当てはまります。
<例1>
A:スポーツの試合に勝てた(出来事)
B:練習をたくさんしたから勝てたのだ(信念)
C:上達するためにもっと練習しよう(結果)
この場合、本人は練習するという努力が、試合に勝つための要素だと考えたわけです。
それでは以下のような例ではどうでしょうか。
<例2>
A:スポーツの試合に勝てた(出来事)
B:才能があるから勝てたのだ(信念)
C:俺は練習しなくても大丈夫(結果)
この場合、本人は自分の才能が、試合に勝つための要素だと考えたということです。
ビリーフで変わる行動
2つの例のように、出来事が同じでもビリーフが異なれば、結果も変わってきます。
つまりここで言いたいことは、「ビリーフをどう形成するかによって、人の行動は変わる」ということです。
ビリーフは様々な刺激に対して、人間が生き抜こうとする生存本能と学習能力によって、自然に形成されていくものです。
ただ、冒頭でもお話ししたとおり、理論と方法を知っていれば、ビリーフは自分の意志で変えることができるのです。
ということで、次回は実践編として、実際に師匠とのマインドギャップを埋める方法について、お話ししたいと思います。
^U^
ひとことポイント
・人の行動を左右するビリーフを理解しよう
コメント
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[…] (前回の投稿「新しいマインドを自分の中に取り込む(理論編)」はコチラ) […]
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[…] ・世の中の成功者の考え方を自分の中に取り込みたい(理論) […]
[…] 以前に「新しいマインドを自分の中に取り込む(理論編)」で論理療法のエリスが提唱したABC理論を ご紹介しました。 […]