前回のエントリーで「自分が生きる上での使命=マイ・ミッション」についてお話をしました。
今回は、私自身の使命について考えてみたいと思います。
これまでのキャリアで形成された3つの大きな志向
私はこれまで20年弱のキャリアにおいて、サラリーマンという枠組みの中ではあるものの、様々な経験をしてきました。
その中でだいたい、自分がやりたいこと、自分の使命だと感じるためのポイントというのはおさえることができたと思います。
それは大きく分けて3つあります。
創造的な仕事で何かを遺したい
私が新卒から持っている志向として、「創造的な仕事で何かを遺したい」というものがあります。
私は新卒の時、文系学部出身でしたが、ITエンジニアになる道を選びました。
最初のキャリアを選ぶ上でのポイントは、国際的な仕事で、かつ何かモノを作るしことがしたいと思いました。
ただ理系ではなかったので、工学などを駆使した本当のモノづくりは難しいだろうと考えて、まだ文系でも可能性のあるITの道にしました。
何かモノを作ることで得られる達成感というものは小さな頃から持っており、今でもキャリアを選ぶ基準になっています。
それが新規事業開発系の現在の仕事にも通じていますし、また趣味のレゴにも通じています。
職務を遂行する上で、この要素が少なくなってくると、けっこうモチベーションが下がります。
私がITエンジニアから人事に転職した際、最後の業務はITシステムの保守業務でした。
保守業務は開発業務と異なりモノづくりの要素が少なく、今あるシステムを安定的に稼働させる仕事です。
さらにシステムは「動いていて当たり前」という前提があるため、正常に稼働しているときは褒められることはなく、逆にシステムが止まるとクレームが入るという状況です。
モノづくりもなく、システムが止まればお𠮟りをいただくという環境の中で、私のモチベーションはかなりダウンしていき、いつしか別の志向に意識がいくようになります。
個人(やチーム)の能力の成長や効果性の発揮に関わる仕事をしたい
システムの保守をする中で芽生えた志向が「個人(やチーム)の能力の成長や効果性の発揮に関わる仕事をしたい」というものです。
ITエンジニアから人事に転職する際のポイントになったのがこれで、人材開発とか組織開発をやりたいと思い、キャリア・チェンジをしました。
ただ、人事系の仕事に転職しても、ダイレクトで人の成長に関わる仕事というのは限られた領域であると感じました。
私はコーチングに興味があったため、人事系の部署に在職中に、コーチングの資格を取得したりしていました。
グローバルな仕事をしたい(特に英語を活用したい)
3つ目は業務を遂行する上での手段として「グローバルな仕事をしたい(特に英語を活用したい)」というものです。
中学生の頃から海外とか英語に興味を持ち始めた私は、いつかはアメリカや海外で働いてみたいと思っていました。
特に私は英語が好きで、英語を「発声」するのがけっこう好きなため、英語を使った仕事をしてみたいと思っていました。
その夢は無事に叶って、3つ目の会社に転職してから、フィリピンやアメリカで就労する機会を得て、英語を使う業務を遂行してきています。
転機となった3つの出来事
さて、前述のような3つの志向を持っているわたくしめですが、ここに最近、キャリアを見つめ直したいと思えるような出来事が3つありました。
3つの転機のうち、1つは「年齢」、1つは「家族」で、もう一つは「環境」です。
年齢:40歳を超えて、人生の折り返しを意識し始める
1つ目の転機は、年齢です。
40歳を超えたことで、人生の折り返しを意識し始めたことです。
30代までは、「まだまだキャリアはこれから」という意識がありましたが、40代に突入した途端、「折り返しに来たのではないか」と思えてきたのです。
そして時間は有限であると感じ始め、残りのキャリアで何をしたいかを意識するようになりました。
家族:子供が生まれて心境の変化が出る
2つ目の転機は、家族です。
世間的には遅い方ですが、私にも子供ができました。
これまでは自分のキャリアをかなり優先的に考えて人生を設計してきた私ですが、子供ができたとき、心の中で何かがシフトしたのです。
私の中では「子供ができる」ということは、「次の世代への継承の始まりの合図」だったのだと思います。
我が子を見ていると、私も親になったのだなぁと思いつつ、この子に何が遺せるのだろうと思ったりすするわけです。
環境:新型コロナウイルスで環境が激変する
3つ目の転機は、新型コロナウイルスです。
これは新型コロナウイルスが流行し始めた頃に考えていた以上に、結果的に大きな転機になってしまったということです。
自分の会社のビジネスには影響があるものの、自分の仕事には直接的な影響が少ないと思い、どこか他人事のように感じていたところがありましたが、最後の最後でけっこうな影響がありました。
世の中では働き方を始めとして、新型コロナウイルスを契機とした変革が進んでいます。
やはり黒船なくしては変革できない日本人の体質ですが、負の側面が強い外部要因とはいえ変革の因子になったのですから、これはこれで一つのチャンスととらえるべきなのでしょう。
ここでは詳述しませんが、私の仕事にも影響があり、色々悶々としたところもありましたが、これも自分の人生を見つめ直す機会ととらえて、前向きに進んでいきたいと思っています。
今後やりたいこと
3つの志向と3つの転機を踏まえて、今後やっていきたいことは何なのか、私の使命とは何なのかをしばらく考えました。
その結果、私は今後、自分のキャリアを「誰かの成長を応援する仕事」にシフトしていきたいと思うようになりました。
つまり私の持つキャリアの志向の2つ目、「個人(やチーム)の能力の成長や効果性の発揮に関わる仕事をしたい」を軸足にしたいと思ったのでした。
教育分野で貢献する
「教育分野で貢献したい」という想いは、特に我が子が誕生したことと先に挙げた志向が合わさって出てきたマイ・ミッションです。
今後も少子高齢社会が進行していく中で、つぶつぶの人材の質を上げていかないことには、日本が立ちいかなくなってしまいます。
そこで重要になってくるのは、「教育」の分野です。
介護や医療費を中心とした社会福祉系の予算の占める割合が大きい日本の国家予算ですが、なんとか未来への投資として教育分野にもなるべく多くの予算を割り当ててほしいものです。
ただ、現状では国にばかり頼っていても、改革のスピードがとかく遅い日本では、前途有望とは言えません。
やはり、民間も手をどんどん打っていくべきで、企業は率先して教育分野に投資・貢献すべきだと感じます。
今後はこの教育関連の分野に積極的に関わっていきたいと考えています。
必要であれば、キャリア・シフト、キャリア・チェンジも検討していきたいと思います。
キャリア・夢の応援をする
これまで自分のキャリアを中心に色々と考えてきた私ですが、憧れのシリコンバレーで仕事もできて、一応の夢も叶えたことになります。
私がここまで来るためには、実にいろいろな人に支えられてきたものだなと、今更ながらに振り返ってしみじみ感じています。
私もキャリアの折り返しにきて、次の世代への継承も考えるような年になりました。
ということで、これからは他人の夢やキャリアも応援したいと思っています。
一時期はプロのコーチとしてこうした活動をしたいと考えていましたが、今後は専業コーチでなくても、何かしらの形でこうした活動を始めていきたいと思っています。
タイミングよく友人が大学生のキャリアを応援する活動を始めていて、声をかけてもらったので、まずはここからスタートしたいと思います。
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人生はまだまだ続きますが、これからは自分の使命を強く意識して活動していきたいと思っています。
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ひとことポイント
・人生の転機は不意に訪れるが、たとえネガティブな転機でも活用次第では前向きになれる
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