本日は、私が最近、興味を持っていることについて、つれづれなるままに記しておくコーナーです。
私はこの頃、「オリジナリティ」、「幸福」、「時間管理」などについて、よく考えています。
今回は私が求めてやまない「オリジナリティ」について、現時点の考えなどを書き記しておきたいと思います。
相対性としてのオリジナリティ
私は最近、「他人とは違う意見を持つこと」にとてもこだわりを持っています。
自分の意見をもっと尖らせたい、もっと何かに依拠したものにしたい、もっと他人と異なるものにしたいと思うようになりました。
これが常にできているかどうかは置いておくとして、少なくとも心がけるようにはしています。
他人と違う意見を持ち続けたいと思ったキッカケは、「自分の専門性が相対的である」と感じるようになったことです。
私はとある金融機関で働いていますが、それより以前はITエンジニアをやっていました。
金融機関には経験者採用として入社し、その後はどちらかというとシステム関連や企画業務を渡り歩いてきたため、金融業務に深い知識と経験を持っているわけではありません。
ただ、IT業界の第一線から退いたことと、自分の手でシステムを構築する立場ではなくなったことから、ITやデジタル化の知識も、常にキャッチアップしないと追いつかないと感じています。
ここで何が言いたいかというと、私のオリジナリティの源になりうる仕事上の専門性は、実はかなり相対的な存在であるということです。
つまり、私は社内ではデジタル化には詳しいですし、シリコンバレーやスタートアップの事情については、おそらく社内一詳しいのですが、シリコンバレー界隈には、同じくらいの知識や経験を持つ人はごろごろといるわけで、私よりどっぷりこの世界に浸かっていて詳しい人も、またごろごろといるでしょう。
そういう人たちと話すときは、私は「金融機関に所属している人間として持っている知識」を活用します。
立場的には「デジタルにも詳しい金融機関の人」になるわけです。
一方で社内ではというと、私は先述のとおり転職組で、かつ仕事としても直接、金融業務に携わった経験があまりありません。
ですので社内で誰かと仕事の話をするときは、私は「ITやらDXやらオープン・イノベーション関連の知識と経験」を駆使して話をします。
立場的には「金融機関の業務がわかるデジタル系の人」になるわけです。
私の2つの立場、「金融系デジタル人材」と「デジタル系金融人材」は、「デジタル」と「金融」のどちらが形容詞でどちらが名詞になるかが、相手によって変わるのです。
このことから、私の経験や知識を踏まえると、そこには明確な絶対性がないなと感じています。
私の中では、しいてあげれば「デジタル」の方ですが、デジタル化のエキスパートかと言われると、まだまだそう言い切るためには、勉強することはたくさんあると感じます。
私の意識を顕在化した『戦略読書』
これまで、主に堀江貴文さんや落合陽一さん、西野亮廣さんの本を読みながら、「際立つ個性」とでも呼べるような専門性の重要性を感じ、「自分の専門性は何か」ということを考えていました。
そんな中、ふと気になって手にした『戦略読書』の中の一節が、私のハートにガツンとヒットしました。
ある日職場で、初めて人と意見が被りました。「○○って××だよね」と、同僚と同時に口に出してしまったのです。その内容までは(あまりに昔すぎて)覚えていませんが、まあ、実に凡庸な意見でそれが二重にショックでした。
「他人と同じこと」「ツマラナイこと」しか言えない経営コンサルタントなんて、存在意義はありません。
(中略)
そうなってしまった理由は簡単でした。
その前の1年半、人と同じものを読み続けていたためでした。
(中略)
人の体が食べるものからできているように、人(の精神)は読むものからできているのだ、と理解しました。
出典:戦略読書
著者の三谷宏治さん曰く、「みんなと同じ本を読んでいたら、みんなと同じことを言うようになった」。
これはまさしく今の自分の課題意識に通じるところがあるなと。
つまり、デジタルと金融の架け橋の中で生きて、その2つの領域の知見のみを磨いている限り、いつまでたっても私は「相対性の呪縛」からは解き放たれないなと。
私には、何か「第3の軸」も、必要になってくるのではないかと思ったのです。
いや、「第1と第2の軸をもっと強化すればいいじゃない」という声も聞こえてきそうな気がしますが、私はどちらかというと偏屈というか、あまのじゃくというか、周りの人間にないオリジナリティにこだわってしまう性格なので、第3の解を求めてしまうのです。
私はこれを、現状を打破する上位の解、つまり「アウフヘーベン」的解であると信じたいです(笑)。
ビジネス書しか読まない私に意識の変化が
社会人になってからの私は、ビジネス書や自己啓発書、自分の趣味に関する本ばかり読み、小説とかフィクションとか歴史などの本をあまり読んできませんでした。
ところが、「第3の軸」を意識し始めた時、ビジネス系の本以外の本こそが、私を私たる人間に際立たせるのではないかという想いが、私の中に湧き始めたのです。
私は常々、なぜビジネスマンは、年を取るにつれ、歴史や哲学などの本を読むようになるのだろうと不思議でなりませんでした。
しかし、今ならわかる気がします。
教養とか歴史、哲学、芸術のようなところに、本質的な問いや思想があり、そこから得るものが、実はビジネスの世界にも生きてくるのだと。
これは少し、オリジナリティという文脈とは異なるかもしれませんが、会社の中でも経営者とかのレベルになると、実務というよりはかなり人間やビジネスの本質的なことに考えを及ぼす必要があり、それに必要な英知が実はビジネス書以外の本の中に多く詰まっている、そんな風に理解しました。
ということで、これからも私のオリジナリティを追求する旅は続くわけですが、さしあたって前々から興味のあった哲学への旅から始めてみようかと思う今日この頃でした。
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ひとことポイント
・絶対性を求めるオリジナリティの旅は続くよどこまでも
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