ソフトバンクグループに期待するのは孫さんの「暴走」だと思う

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今日は、カリスマ社長は「暴走」してナンボなんでないの?と思ったので、その話です。

ソフトバンクグループのガバナンス強化

数日前にソフトバンクグループ(以下、SBG)の株主総会があり、ニュースにも出てました。

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5月に発表された決算で、最終損益が9,615億円の赤字となったSBGは、かねてより孫さんの暴走とそれを止めるガバナンスの欠如が指摘されていました。

2001年6月から社外取締役をずっと務めていたユニクロの柳井さんも、昨年12月に退任しています。

そこで今回、ベンチャーキャピタル創業者のリップブー・タン氏、早稲田大学大学院経営管理研究科の川本裕子教授の2名が新たに社外取締役として選任されました。

孫さんは今回の人事案で以下のようなコメントをしています。

孫氏は「厳しいご指摘や意見をどしどし、いただきたい。

私が暴走しないよう、できるだけガバナンスを強化する」と述べた。

もっとも「待ったをかけるばかりがいいとも限らない」とも指摘。

「それを振り切って突っ走って、ときにはいい結果が出ることもある。

そこはケースバイケースで頑張りたい」とも語った。

出典:ロイター通信

この発言の後半部分に孫さんの本音が透けて見えるような気がします。

ソフトバンクを普通の会社にしたい?

理屈上は、SBGも一部上場企業ですから、株主の利益を守るためにも、経営にガバナンスは必須です。

言うまでもなく、ガバナンスとしてSBGの社外取締役に期待される役割は、「孫さんの暴走を止める」ことでしょう。

でも、それってSBGの株主が期待することなのでしょうか。

SBGは今や世界規模の投資ファンド「Softbank Vision Fund」を持つ投資会社です。

このファンドの要諦は、孫さんのビジョンと戦略です。

SBGに投資する人は、孫さんの「」に共感して応援するわけです。

そして、その夢を実現するツールが「Softbank Vision Fund」です。

そもそもベンチャーキャピタルなんて博打のようなもの

確かに、「WeWork問題」は孫さんの誤りだったと、振り返ってみれば思えてきます。

情報革命の旗手たるべく、幅広い産業のAIを活用した有望なスタートアップに投資する「群戦略」を取るのがVision Fundの設立趣旨のはずなのに、なんで「WeWork」という不動産の又貸しビジネスをポートフォリオに入れたのか。

おそらく、WeWorkのCEOのビジョンが孫さんの琴線に触れたんだと思いますが、ちょっとファンドの戦略趣旨とズレてしまっている投資では、「欲が出たんだ」と言われても仕方ありません。

ただ、こうしたハズレを思いっきり引く可能性もあるのがベンチャー投資です。

孫さんも「投資先の88社の中で15社くらいは倒産するんじゃないかと思っている」と言ってます。

ハズレがかなり混じっているけど、大アタリが出れば全てのモトが取れるのがベンチャー・キャピタルの醍醐味です。

Vision Fundは比較的成長が進んだ「グロース」と呼ばれるステージのスタートアップに投資しているのでアタリ・ハズレの振れ幅は小さくなりますが、それでも博打は博打です。

安定した投資先と考えて株を買っているのであれば、それは見当違いでしょう。

そもそも配当を重視するのであれば、国内安定企業となった携帯電話事業をやっている子会社のソフトバンクの方に投資すればいいわけです。

オーナー社長が存命中は好きにしてもらいたい

私はソフトバンクのような企業はカリスマのオーナー社長があっての企業なわけですから、オーナー社長が存命中はもう、好き勝手にやってほしいです。

所詮はサラリーマン社長は、一代で大企業を作り上げたオーナー社長には勝てません。

くぐってきた修羅場の数と、その中で研ぎ澄まされた経営の勘、人を動かす熱量、すべてを自分の力でやり遂げたという責任など背負ってるものもまるで違います。

ごく一部のカリスマがいるからこそ、未来の地平線が開くのだと思います。

そうした経営者のビジョンはやがて企業のDNAとして引き継がれていくと思いますが、そのときが来るまで、カリスマのあるオーナー社長にはがんばってもらいたいと思う今日この頃です。

ということで、最後にむりくり投資の話にしますが、孫さんにもっと暴走してほしい人は、SBGに投資しましょう。

^U^

ひとことポイント

・孫さんに暴走してほしい人はソフトバンクグループに投資しよう

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