新型コロナウィルスの影響もあってか、最近、クラウドファンディング関連の記事を見ることが多くなってきました。
・日本初?リモート研修中にクビになった、法政大卒新入社員の末路
・コロナ禍はクラウドファンディングで乗り越えろ
にわかに活況になってきているクラウドファンディングですが、素人がいきなり手を出してお金が集まるほど、世の中、甘くありません。
クラウドファンディングで重要なのは、①ストーリー、②魅力的なリターン、③信用です。
ということで、今回は、「クラウドファンディングでお金を集める方法」についてお話をしたいと思います。
クラウドファンディングのタイプおさらい
一応、さらっとクラウドファンディングの定義を載せます。
不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。
出典:Wikipedia
このクラウド(crowd)はクラウド会計とかのクラウド(cloud)の方ではないです。
日本語だと表記が同じですけど。
クラウドファンディングにはタイプが①寄付型、②購入型、③投資型の3つがあります。
ざっくり言うと、
①寄付型:お金を集める趣旨に賛同してリターンを求めず出資するタイプ
②購入型:なんらかの製品やサービスをリターンとして購入するタイプ
③投資型:金銭的リターンを目的として投資するタイプ
のような感じです。
タイプ分けも一応、書きましたが、もっと重要なのは、お金を払う側が何を求めているのか、なぜ払うのか、という観点での分類です。
その方が、出口戦略が見えます。
出資者がお金を払う理由3つ
クラウドファンディングのお客さんがお金を払う理由は、①ストーリー、②明確なリターン、③信用のどれかです。
ストーリー
心揺さぶる、熱いストーリーを展開して、即席でファンを作る方法です。
寄付型のクラウドファンディングでは、ストーリーは必須です。
ストーリーによって動かされる層は、一定程度、お金があったり、人生経験があったりして、困っている人を応援したい、若者を応援したい、という篤志家的側面があります。
このタイプは、お金に困っている若者を、同じくお金に困っている若者が応援することは難しく、必然的に年齢層が高くなると思います。
ただ、クラウドファンディングがまだ世に浸透しきっていない現時点で、年齢の高いアーリーアダプターというのは、数が少ないでしょう。
つまり、層が薄いので、ストーリーで勝負すると、かなり激しい競争になります。
明確なリターン
スタイリッシュなデザインの商品とか、今までになかったサービスといった、お客さんの好奇心をくすぐったり、お困りごとを解決したりする方法です。
この層は斬新さを求めるアーリーアダプターが多いです。
生活費の中から、進んでこうしたサービスにお金を割り当てる層なので、若い人も多い、というか若い人が中心です。
信用
堀江貴文さんや西野亮廣さんのような、すでに持っている信用力でファンにお金を払ってもらう方法です。
西野さんも、現代のお金に関する名著『革命のファンファーレ』で指摘しています。
“お金は信用を数値化したものであり、クラウドファンディングは信用をお金化する為の装置だ。
出典:革命のファンファーレ
これはファンが趣味のお金を使うようなものです。
あとは、リアルに店舗のあるレストランとかショップが、クラウドファンディングするのも同じですね。
固定客がそのままクラウドファンディングでも出資してくれます。
基本は、すでに持っている信用で勝負しています。
この層は、もともとクラウドファンディングなんて知らない人も多く、応援しているアーティストや実業家のSNSなどでの告知から流入してきています。
したがって、クラウドファンディングに目をつけて、新しいサービスを探している層とは異なる層です。
一般人がクラウドファンディングをやっても集まらない理由
一般人がクラウドファンディングをやっても、そうそう簡単にお金は集らないのは明確な理由があります。
それは戦略やターゲティングを間違えているということです。
たとえば、大したストーリーもないのに寄付型にするとか。
いや、本人にとっては大したストーリーなのかもしれませんが、同じような人が集まれば目立ちにくくなってしまうのが現実です。
あとは、明確な、お客さんが欲しいような、リターンが示せない。
アーリーアダプターが求めるものを理解せず、普通の製品を販売してしまう。
そして、もともとの信用力がないのに、ファンにしか受けないようなサービスをリターンにしてしまう。
いや、あなた、アイドルなんですか?みたいな(笑)。
寄付型、購入型、投資型の特徴、購買層、そしてストーリー、明確なリターン、信用の掛け合わせを間違えれば、まったく上手くいかなくても、なんら不思議ではありません。
失敗すべくして失敗しているわけです。
勝負はクラウドファンディングする前に決まる
「自分が訴求するポイント」と、「それを受け取るターゲット層」がセットになって初めて、クラウドファンディングは成功します。
というかビジネスはすべからく、そういうものなので、当たり前のことをクラウドファンディングでもやる必要があるということですね。
そして訴求ポイントは多ければ多いほどいいです。
つまり、ストーリーがあり、明確なリターンがあり、信用もあれば最強です。
3つ同時が難しければ、2つほしいところです。
それも難しければ、最低でも突き抜けた1つが必要でしょう。
自分の訴求ポイントを明確にし、正しいターゲット層に届ける。
これに尽きます。
^U^
ひとことポイント
・お客さんを理解して、戦略を練ったうえでクラウドファンディングをしよう
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