私はなんとなく「自由な生き方」に憧れており、さしあたっては「経済的な自由」を手に入れたいと考えています。
経済的な自由という言葉には「会社に頼らない生き方を身につける」という意味が含まれていますが、さりとて会社というところもまったくメリットがないところではないと、今さらながらに思っとります。
ということで今回は、会社員である意義について、会社員のメリットやデメリットも踏まえてお話をしたいと思います。
今回は、比較的若い方向け、特に大学生から社会人なり立てくらいの方に向けた内容になっています。
会社員のメリット
給料が毎月入ってくる
当たり前のことなんですが、会社員には毎月決まった日にお給料が、きちんと払われます。
職種により程度の差はあれ、個人の好調・不調に関係なく、支払われます。
これは本当に大きなメリットです。
当然ながら「仕事がなくてお金が入ってこない」という状況にはならず、明日の食べるものにも困る、というようなストレスを感じずに、目の前の業務に集中できるわけです。
また、これと似たような話で、社会保険にも加入できたり、厚生年金に入れたりと、金銭的な安定感がバツグンです。
大きな仕事ができる
2つ目のメリットは、会社という看板を使って活動ができることです。
会社という看板には信頼があるので、その中の人の個人的な信頼性うんぬんは関係なしに、所属しているだけで大きな案件を扱うことができます。
何億、何千万の商談とか、何万人ものお客様が使うサービスとか、個人ではとても扱えないような、大きな仕事に携われる醍醐味があります。
専門的な業務を担える可能性がある
これは運も関係してきますが、専門的な業務に就いてスキルを磨いたり経験を積んだりすることができます。
専門性を磨いて自信がつけば、キャリアアップの転職も可能です。
ただし、大企業などはローテーションで人を育てる考え方がまだまだ主流ですので、2~3年に1回、部署が変わったりすることが多いでしょう。
それでもやる気と運次第では、複数の部署を転々としながらもそれぞれの場所で結果を残して、複数の専門性を磨くというキャリアアップの方法もあります。
自分の可能性を拡げる仕事に出会える
自分では決して選ばない業務や人と巡りあうことができる、という点も大きな魅力です。
自分の知らないことは、自分からやろうと考えることができません。
学生が就活を始めるまでBtoCの企業しか知らないのはそういう理由です。
同じようにやってみるまでわからない業務が世の中にはゴマンとあります。
最初はまったく知らない世界に来てしまったと思ったけれど、やってみたら自分に合っていた、ということも普通に起こりえます。
これは、自分で仕事を選べる環境にあれば、選ばなかった仕事であり、そういう意味では、会社の命令で就く仕事というのは、自分の可能性を拡げてくれることもあるのです。
レッドオーシャンでも戦える
私が個人的に会社という形態のメリットだよなぁと思っているのは、レッドオーシャンでガチンコの勝負ができるところです。
個人で戦ったら、ものすごい消耗戦のうえ、しのぎも少なくなるであろうレッドオーシャンど真ん中の戦場で戦っていても、会社員は毎月、給与がもらえるわけです。
これは組織の力です。
広告宣伝費にジャンジャンお金をかけられる、数の力がモノを言う世界においては、企業の力は圧倒的です。
会社員のデメリット
インセンティブの幅が小さい
毎月給与が安定的に入ってくることの裏返しでもありますが、会社員の給与は、成果の上がり下がりに対するインセンティブの割合が小さいという傾向があります。
成果連動型の報酬制度が導入されていないと、個人への還元はあまり変動しません。
多くの企業はボーナスで差をつけることが多いですが、欧米の企業のように、評価に応じて基本給までもダイナミックに上下させるようなことはしません。
逆に言えば、たいして仕事をしていないような人でも、そこそこの給与はもらえてしまうわけで、それがかえって若手や成果を挙げる人のやる気を奪ってしまうことがあります。
やりたくないこともやる必要がある
企業という組織は、多くの人間がお互いに定められた仕事の範囲を、きちっと遂行するから成り立っているわけで、そういう中では、ツマラナイ仕事や、割を食う仕事だっていっぱいあります。
新入社員に希望部署のアンケートを取ると、たいてい人気の部署というの決まっています。
そんな人気部署にはじめから就ける人数は限られていますので、自分が思っていたものとまったく異なる仕事をやることになる人も大勢でてきます。
しかし、それが組織で働くということであり、個人はよっぽどの不利益がない限り、甘んじて受け入れる必要があります。
専門性が身につかない可能性もある
人事ローテーションが頻繁な企業では、専門性を身につける間もなく、気がつけば異動の時期、ということもあり得ます。
これは本人の努力次第のところもありますが、受身で流されるままに仕事をしていれば、どこへ行っても「なんとなく日々をこなす」程度のスキルしか身につかず、気がつけばそんな業務もAIやRPAで自動化されていた、ということがありえます。
また、会社固有の業務や考え方が強い組織に長くいると、他社に行って役に立つようなスキルがほとんど身につかず、1社にロックイン(囲い込み)されやすくなります。
人間関係に左右される
会社というところは、人間関係の集合体です。
大なり小なり、確実に人間関係がついて回ります。
組織の中には色々な人がおり、当然、ソリが合わない人も中にはいます。
特に直属の上司と関係がうまくいかないと、かなりのストレスになるどころか、評価や昇進にも響くことになります。
これは組織で仕事をしている以上、逃れようがありません。
また、大きな企業やお役所業務の多いようなところには、社内政治のようなものもあります。
転職理由の上位には必ず「人間関係」があります。
それほど人間関係は会社員にとってつきもののストレス要因なのです。
自分の実力だと勘違いしやすい
組織として出した結果のすべてが、自分の実力だと勘違いしやすいこともデメリットの一つです。
会社の看板があるからこそ、大きな仕事ができていることに気がつかないで得意顔でいると、自信満々に転職や独立をしようとしたときに足元をすくわれます。
会社を利用しないのはもったいない
さて、こうしてツラツラと会社員のメリットとデメリットを書いてきましたが、それでもやっぱり会社員であることは、メリットがデカイと思っています。
最近は大学を卒業した、就職せずにそのままネットビジネスで収入を上げようとする若い方も多いような気がします。
それはそれで素晴らしい道ですが、「組織の奴隷になるな」といったインフルエンサーの言葉に踊らされてネットビジネスの世界に入っても、同じ考えをする人間は大勢おり、待っているのはレッドオーシャンです。
突出した趣味や特技があればいいですが、そうしたものがない人がありふれたネットビジネスをやっても、先行者には到底、勝てないでしょう。
YouTuberも同じです。
確たるコンテンツを持たずに突っ込んで勝てるほど、甘い世界ではないでしょう。
ネットビジネスは努力で誰でもできる分野だからレッドオーシャンですし、基本的には先行者優位です。
リアルビジネスは地域的な商圏の概念がありますが、インターネットは地域性もありません。
そこで進路に迷っている人は、一旦、就職することも視野に入れてみては、と提案したいと思います。
ネタを取りに行くのです。
武器を拾いに行くのです。
「引き出しをもらいに行く」という発想です。
すでに趣味や特技がある人でも、もう一段、引き出しがあるに越したことはありません。
だから必要な引き出しが手に入ったら辞めてもかまわないと思います。
目的が明確なので、ブレずに仕事ができます。
もちろん、給料が発生しているので、わがままばかりは言えません。
しかし、これからは会社の一方的で、理不尽な命令に黙って従うばかりの世の中でもないでしょう。
双方に利益があるように持っていくテクニックも必要です。
それも含めて会社で学習すればいいのです。
会社をいい意味で利用しましょう。
これが言いたかった。
^U^
ひとことポイント
・会社に引き出しをもらいに行こう
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