コミュニケーションは「ボタンの掛け違い」をしたままではうまくいかない

button shirt 06.自己啓発

ちょっとした日常的な会話から企業間の交渉ごとまで、様々なところで発生するコミュニケーション上の「ボタンの掛け違い」現象。

「あれ、お互い日本語を話してるけど、何か意識が合わないな?」というこの現象は、「あ・うん」の呼吸がバッチリで、空気を読むのが大得意の日本人の間でも、ときに起こりえます。

ボタンを掛け違ったまま行き着く先は、片っぽが残ったさみしい結末とやり直しというむなしい作業です。

そんな悲しみを少しでも防ぐため、今回は「ボタン、ちゃんととめようぜ」というテーマでお話しします。

お互いの認識がズレたままの会話の不毛さ

お互いの認識がズレたまま話をしていると、たとえどんなにロジカルに話をしたところで、うまくいきません。

ヘタをすると一生懸命説明すればするほど、ロジカルに説得を試みるほど、お互いの溝は深まっていきます。

それはそうです。

ベクトルがズレているのだから。

できない営業マンは必死こいて自分の話したいことを全部しゃべろうとします。

たまたまお客様がそこに悩みを抱えていればヒットしますが、そんなことは稀です。

できる営業マンはまず、顧客の話をよく聞くところから始めます。

悲しいすれ違いを避けるために、3つのポイントを意識しましょう。

ボタンの掛け違いを防ぐ3つのポイント
  • 前提条件を揃えよう
  • 本当の悩みを探ろう
  • 感情面に配慮しよう

前提条件を揃えよう

1つ目は、前提条件を揃えることです。

前提条件は「共通認識」と置き換えてもいいかもしれません。

会話には強固な土台が必要です。

家を作るときに土台がないと、グラついてしまい、安定した家が建たないのと同じです。

その土台となるのが、お互いの共通認識を形成することです。

同じ「言葉」でも、人によってとらえ方が異なることはよくある話です。

抽象的な言葉になればなるほどその傾向は高まります。

お互い、ずっと同じ意味で使っていると思っていたけど、後の方になって認識がズレていることがわかった、ということになると、手戻りが発生します。

そうなる前に、言葉の定義をキチンと確認しておくとよいでしょう。

IT業界では比較的大きめのプロジェクトを動かすときは、メンバーの認識に齟齬がないよう、用語集のようなものを始めに用意したりします。

ちょっとした作業では、そこまでしなくてもよいかもしれませんが、キーとなる言葉くらいは認識を合わせておいた方がよいでしょう。

本当の悩みを探ろう

交渉の場面では、よく、口で言っていることと本心が異なることがあります。

相手を信頼していないから、わざと本音を出さないこともあります。

逆に、本人でも本当の理由がよくわかっていないという場合もあります。

前者の場合は、自分から情報を開示したりして、まず信頼関係を築くところから始める必要があります。

後者の場合は、コーチング的対話を通して、相手の真のニーズなり課題なりを引き出す工程をはさみます。

時間はかかりますが、「急がば回れ」の精神です。

感情面に配慮しよう

ロジカルにはわかっていても、相手が感情的になってしまっていると、「Yes」とは言ってもらえません。

むしろロジカルな正論は正しいと頭ではわかっているからこそ、余計に腹立たしく感じられてしまう危険性もあります。

感情面の配慮は人間として、人間だからこそ必要な行為です。

相手が感情的になっている場合は、一旦、「ロジカル説得モード」を解除して、「感情寄り添いモード」をオンにしましょう。

一度感情のもつれをほどいてから、再びロジカルに諭すという順番で説得しましょう。

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三つの方法を駆使しても、議論が平行線なら、その人とはどうやらソリが合わないようです。

さっさとオサラバして、他の人にあたってみるなど、やり方を変えましょう。

^U^

ひとことポイント

・コミュニケーションにおけるボタンの掛け違いは「前提条件」「真のニーズ」「感情面」に配慮しよう

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