どんな「リスク要因」が働き方に影響を与えるかを考える

risk factor 02.キャリア・副業

前回はどういう働き方をすれば、不況などのリスクに負けない強い生き方、働き方ができるのかについて、「企業規模」や「就業形態」、「業界」、「職種」、「所得の種類」の観点から考察してみました。

全てのケースにおいて「バツグンの働き方」というものはなかなかないと思いますが、いくつかの働き方を組み合わせてポートフォリオを組めば、大方のリスクに対応できる可能性が高くなるので、働き方のポートフォリオを構築しましょうというのが前回の結論でした。

ところで前回、ひとことで「不況」とくくっていたリスク要因にも、様々なタイプがあります。

このリスク要因はどんな種類があるのかを考えることも、またあらゆる事態に対応できるマルチなポートフォリオを構築するのに有益だと思います。

ということで、今回は働き方に影響を与える、想定しうる「不況のリスク要因」を考えてみました。

天災系リスク

これは天変地異や風水害に分類されるものです。

例としては以下のものが考えられます。

・大地震が起こったらどうなるか

・大規模な台風が来たらどうなるか

・干ばつが起こったらどうなるか

・好天が続いたらどうなるか

たとえば「業界」でいえば、損害保険業界などは、こういった風水害が起こるとかなり財務状況にインパクトがあります。

自営業で農家をやっている方も、こうした要因はかなり影響させるところでしょう。

風水害の影響度合いは住んでいる地域にも寄るでしょうから、「居住地」も関わる要素ですね。

景気系リスク

次は景気の変動による影響です。

例としては以下のものが考えられます。

・(日本が/○○国が/世界が)好景気になったらどうなるか

・(日本が/○○国が/世界が)不景気になったらどうなるか

景気の変動は全産業にかなりのインパクトを与える重要なファクターです。

昨今はグローバル化の影響で世界経済と日本経済が密接に関わりあっていますので、日本だけ好況・不況にはなりにくいかもしれませんが、特にどの国が好況、不況の波にさらされているかによっても、リスクの度合いが異なりそうです。

好景気の場合は、正社員として就業時間に縛られるのではなく、フリーランスとして自分で時間と案件をコントロールする方が収益が上がることがあると思います。

デジタル系リスク

デジタル化が進展していくとどうなるか、という議論は、私の職業柄、日頃よく考えるところです。

例としては以下のものが考えられます。

・AIが進展したらどうなるか

・ロボティクスが進展したらどうなるか

・リモートワーク技術が進展したらどうなるか

デジタル化のインパクトは今さらお伝えする必要もないほど大きいでしょう。

例えばスマホの登場により、カメラはどうなったか。

もっと前はデジタルカメラの登場により、フィルム式カメラはどうなったか。

今後、AIやロボティクスの発達により、我々の産業や職業はどうなっていくのか。

Google翻訳は翻訳の仕事を助けるのか、奪うのか。

時間軸も合わせて、よくよく考察する必要がある要因だと思います。

グローバル系リスク

デジタル化と同じく、近年の大きなリスク要因となっているのが、このグローバル化です。

例としては以下のものが考えられます。

・外国人材が流入したらどうなるか

・グローバルな競争になったらどうなるか

外国人材と競争にさらされる職業は何でしょうね。

ちょっと前までは単純労働でしたが、今は人で不足で単純労働する人が減って、この分野で外国人材が流入することがそこまで社会問題になっていません。

これからは高度なスキルを要求する職業もグローバル戦争になっていくでしょうから、主戦場はこちらでしょうかね。

この分野も私の職業柄、興味がとてもある分野ですので、引き続き考察していきたいと思います。

自分・家族系リスク

ここでは自分や家族の健康状態に関するリスク要因を挙げました。

例としては以下のものが考えられます。

・自分が病気になったらどうなるか

・自分が年老いたらどうなるか

・親の介護が必要になったらどうなるか

これは他と比べると、ちょっと特殊なリスク要因です。

他のリスク要因は大勢の人が影響を受けますが、ここに挙げた項目は、自分とその家族くらいにしか影響がありません。

言ってみれば、「一人(一家族)不況状態」です。

ただ、働き方にはかなり大きなインパクトを与える、とても重要な要因だと思います。

その他のリスク

ここでは上記のカテゴリーに分類されないものをいくつか挙げました。

例としては以下のものが考えられます。

・感染症が起こったらどうなるか

・政府の政策が変更されたらどうなるか

新型コロナウィルスも含まれる「感染症」もここに入れました。

政府の政策変更も、規制産業にとっては大きなインパクトをもたらします。

たとえば金融業界は長らく典型的な規制産業でしたが、少し前の金融ビッグバンや昨今のフィンテックの登場にも影響された規制緩和の波にもさらされています。

需給系リスク

ここまで挙げたリスクは、つまるところ、この最後のカテゴリーに示した2つのリスク要因に換言できます。

・需要が急になくなったらどうなるか

・供給が急に増えたらどうなるか

いつの時代も需要と供給のバランスにより、賃金や価格は決まります。

と、ここまで様々なリスク要因を見てきました。

リスク要因だけでは結論が見えづらいですが、この「リスク要因」と「働き方」の掛け算すると、どんなことが起こるかが見えてくると思います。

長くなってしまったので、また別の機会にこの掛け算の結果の考察もしたいと思います。

^U^

ひとことポイント

・「リスク要因」と「働き方」の掛け算をして、自分の働き方にどんな影響があるかを考えよう

コメント

  1. […] ・どんな「リスク要因」が働き方に影響を与えるかを知りたい […]

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